婚活で自信がない人へ。「どうせ私なんて」を声とデータでほどく

「婚活 自信がない」で検索すると、出てくるのは結婚相談所のコラムばかりです。書いてあることはだいたい同じで、「自信を持ちましょう」「行動すれば変わります」、そして最後は「まずは無料カウンセリングへ」。間違ってはいないのですが、いま自信を持てなくて困っている人に「持ちましょう」と言うのは、泳げない人に「泳ぎましょう」と言うのに少し似ています。

このサイトは婚活の達人ではありません。当事者の声を集めて整理することと、公的なデータを出典つきで確かめること。できるのはその二つです。自信を授ける記事ではなく、自信がないという状態を一度ばらして見る記事として読んでください。

まず、同じ状態の人がどれだけいるか

自信のなさは「自分だけが遅れている」という感覚と一緒にやってきます。そこで先に数字を見ておきます。

国立社会保障・人口問題研究所の第16回出生動向基本調査(2021年)によると、18〜34歳の未婚者で「交際している異性はいない」と答えた人は、男性で72.2%、女性で64.2%でした。前回2015年調査(男性69.8%、女性59.1%)より増えています。さらに、交際相手がおらず交際も望んでいない人は、男性33.5%、女性34.1%にのぼります。

これは婚活中の人に限った数字ではなく、未婚の若い世代全体の話です。それでも、「交際相手がいない」状態はいまや多数派だとわかります。自信がないことと、あなたに何か欠陥があることは、同じではありません。出発点としてはありふれた場所に立っている、というだけです。

当事者の声を並べてみる

知恵袋などの相談を読むと、「自信がない」と一口に言っても、引き金はいくつかに分かれます。実際の声から3つ挙げます(プライバシーのため趣旨を要約しています)。

「自分に自信が持てない。もともと控えめな性格で、相手の女性が自分よりずっとすごい人に見えてしまう」(Yahoo!知恵袋の相談より要約)

「友人に誘われて初めて婚活パーティーに行ったら、すっかり自信を失ってしまった」(Yahoo!知恵袋の相談より要約)

「お見合いを断られてから、自分に自信が持てなくなった」(みんなの家庭の医学 WEB版の相談より要約)

引き金は、相手と比べたとき、初めての場でつまずいたとき、断られたとき。性格そのものというより、出来事の受け取り方のところで自信が削れています。性格を直すのは難しくても、受け取り方には手を入れられます。

「自信がない」を3つに分解する

ひとまとめにすると動けないので、分けます。

ひとつは、知らないことからくる不安です。何を着ればいいか、何を話せばいいか、相手は何を見ているか。情報が空白だと、人はその空白を「自分はダメだ」で埋めがちです。これは自信の問題というより準備の問題で、調べれば減ります。

ふたつめは、比較です。相手や周りの参加者と自分を並べて点数をつけてしまう。ただ、婚活の場は値踏みし合う品評会ではなく、合う相手を一人見つければ終わる場所です。全員に好かれる必要はないので、比較で出した点数はそもそも意味が薄いものです。

みっつめは、結果の解釈です。断られたことを「人間として不合格だった」と読むか、「この一組は縁がなかった」と読むか。後で触れますが、断られること自体は確率の問題で、回数が増えれば必ず起きます。

相談所のコラムが書きにくいのはこの先です。「自信をつけてから動きましょう」と言ったほうが入会につながるからです。けれど現実は逆のことも多くて、自信は動いた後の小さな結果から少しずつ戻ってきます。なくても動ける、と考えたほうが前に進めます。

自信がないまま動くための、現実的な手

正解ではなく、声とデータから考えた選択肢として読んでください。

比較をやめる工夫から始めると軽くなります。会場で他の参加者を観察しない、SNSで同年代の結婚報告を見る時間を減らす。比較材料を物理的に断つだけで、点数づけの回数は減ります。

結果は母数で見ます。先ほどのデータの通り、交際相手がいない人が多数派の市場で、申し込みやお見合いが何度も断られるのはむしろ普通です。1回ごとの合否ではなく、何回試したかで眺めると、1回の「お断り」の重みが下がります。

そのうえで、小さく試します。いきなり大きなパーティーで自信を試そうとすると、折れたときの反動も大きい。一対一の場や、短い時間の接点から始めて、「思ったより話せた」という小さな事実を積むほうが、「自信を持て」という号令よりよほど効きます。

「どうせ自分なんて」が強く、止まらないとき

ここは正直に書きます。自信のなさが、婚活の範囲を超えていることがあります。「どうせ自分なんて」という考えが一日中離れない、眠れない、何をしても楽しめない。こうした状態は、性格や努力不足ではなく、心の不調のサインのことがあります。

そのときに必要なのは婚活のテクニックではありません。各都道府県の精神保健福祉センターや、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)など、専門の窓口に一度つながってください。ここで診断めいたことは書きませんが、無理に婚活を続けるより先に休んでよい、とだけお伝えします。

まとめ

婚活で自信がないのは、あなただけの欠陥ではなく、データで見ればありふれた出発点です。自信のなさは性格ではなく出来事の受け取り方から来ていることが多く、比較を断つ、結果を母数で見る、小さく試す。このあたりから少しずつほどけます。自信は持ってから動くものとは限りません。焦ってかき集めなくていい、というのが、声と数字を並べたうえでの私たちの見立てです。

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